2025年4月、世界の金融市場は突如として大きく揺れました。
中東情勢の緊迫、AI関連銘柄の急落、そしてドルの急激な変動が重なり、
株式市場は一斉に調整局面に突入。
このような“有事”のタイミングこそ、インデックスファンドの真の実力が問われます。
今回は、多くの投資家が積立投資で選んでいる2つの大人気ファンド
- eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
この2つを、2025年4月の暴落時のパフォーマンスを軸に比較し、「どちらを選ぶべきか?」について考察します。
比較①:2025年4月の値動き比較
ファンド名 | 4月の暴落率 |
---|---|
eMAXIS Slim S&P500 | ー24% |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | ー21% |
※データは各月末の基準価額(目論見書または運用レポート等)をもとに算出した推定値です。
S&P500の暴落率
2025/01/24 基準価格:34,638円
2025/04/09 基準価格:26,296円
暴落額:8,342円
暴落率:-24%

S&P500の暴落率
2025/01/24 基準価格:28,060円
2025/04/09 基準価格:22,305円
暴落額:5,755円
暴落率:-21%

考察
- S&P500ファンドは、米国株に100%集中しているため下落が大きくなりやすい。
- オールカントリーは、米国比率が約60%と高いものの、日本・欧州・新興国なども含まれており、リスク分散が効きやすい。
- 4月の下落局面では、日本株や新興国株が比較的底堅かったこともあり、
オールカントリーの方が3%ほど防御力を発揮しました。
比較②:構成の違いと長期投資での影響
比較項目 | オールカントリー | S&P500 |
---|---|---|
投資対象 | 全世界(日本含む) | 米国のみ |
地域分散 | 高い | 低い(米国集中) |
為替リスク | 複数通貨(ドル、ユーロ、円など) | ドルのみ |
成長期待 | 中長期的に安定 | 米国の成長に依存 |
下落耐性 | 相対的に強い | 相対的に弱い |
結論:暴落に強いのは「オールカントリー」
2025年4月のような急な暴落時、「オールカントリー」の方が下落率が抑えられる傾向があることがわかりました。ただし、S&P500は成長力の高い米国企業に集中しており、長期的には高いリターンも期待できます。
こんな人はオールカントリー向き
- 暴落時の値動きが気になり、暴落時の耐久性を強くしたい
- 全世界にバランスよく分散投資したい(ローリスク・ローリターン)
- 一国集中ではリスク高く、怖いと感じる
こんな人はS&P500向き
- 米国経済の成長性を信じている
- リスクはある程度高く持ち、リターンを高く得たい(ハイリスク・ハイリターン)
まとめ
✅2025年4月の暴落では、
S&P500:-24% オールカントリー:-21% と、
オールカントリーの方が下落幅がやや小さく、防御力を発揮。
✅S&P500ファンドは米国株100%集中型のため、成長性は高いが暴落時は値下がりが大きい傾向。
✅オールカントリーは米国以外の日本・欧州・新興国なども含むため、リスク分散が効き、暴落に比較的強い。
✅長期的な期待リターンはS&P500が上だが、値動きの荒さを受け入れられるかがポイント。
最終的には、「リスク許容度」が決め手。
どちらを選ぶかは、どのくらいのリスクを取れるか・どんな投資スタイルを望むかによります。
投資歴4年の身としては、オルカンの方が自分の性に合っていると感じています。
重要なのは、「暴落時にもブレず、淡々と積立、ホールドするという投資方針」を持つことです。
それではまた!
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